データ分析を仕事するときの基本的な5つの考え方
物販ビジネスでデータ分析を10年経験しました。社会人のあつきです。
データ分析を知らない人やデータ分析の初心者向けにブログを書いていきます。※今回の記事は統計や機械学習スキルはありません。
今回のテーマは
データ分析を仕事にするときの基本的な5つの考え方です。
この基本的な5つの考え方をもつことで、
効率的で最適なデータ分析(情報提供)ができるようになります。
ごく普通に働いているビジネスマンでもデータ分析するような時代になり
5つの考え方は知っておいて損はありません。
ポイント
- 1.料理に例える
- 1-1.調理器具(道具)の一例
- 1-2.食材(データ)の一例
- 2.明確なゴール設定
- 3.仮説思考
- 4.時間の使い方
- 5.コミュニケーションの強化
料理に例える
まずは料理に例えるです。
このように、分析者=料理人、 データ=食材、道具=調理器具と比喩的にみて全体像を把握する考え方です。
工程を大きくとらえると3ステップです。
データ分析の流れは「 INPUT(データを集める ) → PROCESS(加工・分析する)→ OUTPUT(価値ある情報を提供する ) 」
料理として考えると「食材を集める→調理をする→料理を提供する」になります。
この定義で考えると・・
料理人(分析者)が、新鮮な食材(データ)を、調理器具(道具)を使って、調理(加工)して、おいしい料理(価値ある情報)を、食べる人(経営者・意思決定者)に提供(提出)する。
ということは、
「どんなに高性能な調理器具(道具)があっても、
どんなに料理人のスキル(統計技術)が高くても、
どんなに新鮮な食材(データ)がそろっていても」
↓
「食べる人(経営者・意思決定者など)に適切なタイミングで
おいしい料理(価値ある情報)が提供ができなければ
その料理(情報)の価値はなくなります。」
といったような考えをすることができます。
調理器具(道具)の一例
また、ほかにも調理器具(道具)の一例で冷蔵庫=データベース(DWH)という見方もあります。
毎回、生産地に行って収穫は手間ですよね。
データについても同じでデータベースにデータを入れて一元管理がすぐに必要な情報を取り出せて良いです。
食材の一例
また、食材(データ)を例えるなら
生鮮食品=そのまま使うこともできる生データ、トランザクション
加工食品=データクレンジングしたあとの加工データ、マスタ
といったように比喩的に考えることで、
データ分析という堅苦しくて抽象的な考えを
整理して理解することができます。
この考えは応用できると思いますのでぜひご活用ください。
明確なゴール設定
次に明確なゴール設定です。
明確でないゴール設定での成功確率は極めて低いです。
私も失敗しています。
日本屈指の分析会社に過去3年分の物販ビジネスのデータ分析を依頼しました。
データから何かわかるものはないか?
今思えば、とても抽象的な依頼をしたことがあります。
数百万円かけた結果
~省略~誕生月の人は購買率が高い傾向にあります。
申し訳ありません。既に捉えているデータです。 誕生月キャンペーンにより高くなります。 ほかにありませんか?
いろいろ試行錯誤しましたが、傾向がでた情報はそのくらいです。
料理に例えると、食べる人が「なんでもいい」といったものの、結果「なんでもよくなかった」といった状態ですね。
実際に分析を専門としている多くの方は事業のポイントを理解していないことが多いです。
事業のポイントを絞る例では
- 費用改善→販促費が高いDMを1億円絞りたい
- 売上増加→費用2億円で10億円の売上獲得策を過去実績から調査
- 在庫削減→残在庫削減で仕入予測精度を20%精度改善したい
といったゴール設定を明確に定義してからデータ分析することが重要です。
ゴール設定をより具体的に定義した上で分析するよう意識しましょう。
仮説思考
次は仮説思考です。
データ分析を行う中で明確なゴール設定がされない場合も、往々にしてあります。
その場合は仮説を立てていくことが重要になります。
仮説なき分析は、広い砂丘から一粒のダイヤを見つけるに等しい行為です。
私は以前、川崎のショッピングモールで財布を無くしたことがあります。
財布を見つけるにはモールのすべての階を見て回る「ローラー作戦」で見つけるよりも、「店で会計→トイレ→家電量販店」という事実があれば、その道筋で落とした確率が高い「仮説を立てる」ことができます。
では、データ分析ではどうやって仮説を立てるのか?
それはロジカルシンキングのロジックツリーです。
ロジックツリーを作るメリットは「問題の原因を特定しやすくなる」ことです。
ほとんどの企業でよく使われるツリー構造は「利益起点 」 です。
例えば、利益最大化を目的としていた場合、方法としては、売上拡大、コスト削減の2つの方法があります。さらにその方法として具体的な分解した要素が考えられます。
このように、ロジックツリーでは分析の本質、分解することで問題の本質が理解できます。
分析途中の地図のようなものです。
データ分析の前にロジックツリーで仮説を立ててから取り組んでみましょう。
時間の使い方(進め方)
次に時間の使い方(進め方)です。
限られている時間で最大限のパフォーマンスを出すため
時間の使い方も重要です。
メリットとしては、スピードある質の高い対応→人からの信頼度もUP→提案がスムーズになります。
では、どうやって効率の良い進め方をするか?
効果が大きくでるところに絞り込むです。
パレートの法則(パレートのほうそく)
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した冪乗則。経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという理論。80:20の法則
https://ja.wikipedia.org/wiki/パレートの法則
事実、私の企業は顧客の3割で売上の7割をカバーしています。
全体をフォーカスするのではなく、少ない力で最大限パフォーマンスが
できるところに注力することが重要です。
具体的にはロジックツリーを使って細分化した後、各項目に重要度をつけるといった方法です。
スティーブジョブズの名言にも「何をしないかは何をするかと同じくらい重要」という言葉もあります。
優先順位をつけ価値の高い分析から開始しましょう。
コミュニケーションの強化
最後は コミュニケーションの強化です。
コミュニケーションを起点とし、早く深いデータの理解につなげていくことが重要です。
・食べる人(経営者・意思決定者など)が求めている課題の把握
・食材(データ)は生産者から作られた意図や経緯の理解
・同僚の料理人(データ分析者)に料理のポイント
など
ピーター・ドラッカー「 コミュニケーションで一番大切なことは、相手が何を言いたいのかを汲み取ること 」 相手の話を聞くことが重要です。
コミュニケーションあってのスキル。積極的に関係構築していきましょう。
まとめ
- 料理に例える
- 明確なゴール設定
- 仮説思考(ロジックツリー)
- 時間の使い方(パレートの法則)
- コミュニケーションの強化
上記の考えを基礎にしていただければ幸いです。
ちなみに、ラグーナ川崎で落とした財布は見つかりませんでした。
長文ご拝読ありがとうございました。